山岳遭難未満。鳳凰三山にて全治三週間の怪我を負う。

山岳遭難未満。鳳凰三山にて全治三週間の怪我を負う。

鳳凰三山

山岳遭難未満の第二回は鳳凰三山です。第一回、谷川岳馬蹄形縦走での受難はこちら。

鳳凰三山でソロデビュー

谷川岳の惨劇から2カ月。この間に友達と金鋒山、燧ケ岳と着々と経験値を積み、ついにソロデビューを果たしたのが南アルプスは鳳凰三山でした。

3000m近い高峰ではあるものの危険な個所は無いし、晴れていれば北岳、甲斐駒ケ岳、千丈ヶ岳、八ヶ岳、富士山といったそうそうたる山々が眺められる期待も込めて鳳凰三山に挑戦しました。何よりも鳳凰という格好いい名前に惹かれたのです。

10日ほど前にくだんの友達が既にこの山に登っていて情報は聞いていたので、安心感はありました。この時期はさすがに事前に情報を入手する、というごく当たり前のことができるようになっていました(レベル低!)。実際、夜叉人峠からの登りは行程は長いものの激坂や危険な個所は無く、快適に登ることができました。

鳳凰三山のルートガイドはこちら。

稜線に出てからは景色が開け、多少雲が出ていたものの北岳がはっきり見ることができました。絶景を前にテンションも上がり、買って間もない一眼レフカメラを振り回しながら乱写ししつつ、テント場である鳳凰小屋に向かっていました。

一般的な鳳凰三山の余裕を持った行程は、初日は南御室小屋で一泊し、地蔵岳まで登った後に鳳凰小屋で二泊目、となります。そこを僕は一日で鳳凰小屋まで行く予定にしていました。時間的に不可能ではありませんが、ゆとりは無い中で、カメラの乱写によって思いのほか時間を費やしてしまったのです。さあ、雲行きが怪しくなったきました。

薬師岳、観音岳を通過して鳳凰小屋へ下る途中。地図上の所要時間で小屋まであと30分程度のところで辺りが薄暗くなり、さらに樹林帯に入ったことでかなり視界が悪くなりました。明るさと不安には確実に相関関係がありますね。すぐにヘッドランプを取り出せば良かったのですが、ザックの奥に入っていて面倒に思い薄暗いまま歩いていました。

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すると、落差は3m程度でしたが切り立った崖のような下りに差し掛かりました。ちょっと躊躇する傾斜でしたが、まわりを見ても他に道が無いように思えたので、恐る恐るで下ろうとしました。ふと左手の方をよくよく見返すと迂回路がありました。あっちが正解のようです。

ですが、このとき滑り台を滑るようなスタイルで崖を下り掛けており、また立ち上がるのがめんどくさいのと、早く山小屋に到着したいというあせりもあり、そのまま突っ切ろうとしました。

そして次の一歩を踏み出したとき、身体が滑りました。そして、ぐぉろ!という音と共に岩が崩れ僕の左ふくらはぎ上に落下してきました。身体が滑ったときにザックが岩に当たり、その衝撃で岩が転がってきたのです。そう。自分で落とした岩に自分で喰らったんです。悶絶でした。痛みで吐き気がしたのは初めてでした。

orzスタイルで歌舞伎のキメ顔のような形相(たぶん)であたりを見回すと、すぐ眼先に小屋の明かりが見えました。もう少しで何事もなく小屋にたどり着けたみたいです。暖かな明かりから談笑する声が聞こえてきます。

もの凄く痛かったですが何とか歩くことはできそうです。この暖かな団らんをぶち壊す訳にはいかないし、とにかく大事にはしたくないとの思いから、平静を装って受付けを済ませました。テントを張り、速攻でシュラフにもぐり込みました。折れてさえいなければ何とか下山はできるはず、折れてるな脚!と念じながら夜を明かしました。

翌日、パンパンに腫れてはいたものの、骨折はしておらず打撲ですんでいたので脚を引きづりつつも歩くことはできました。この事故以降、登ろうとするルートの所要時間を凄く意識するようになりました。薄暗くなる前にその日の行動を終えられる行程しか組まないようにしています。

バカみたいな自損事故ですが、山で遭難死しないための最良の方法は、致命傷にならない程度に痛い目に遭うことという金言?を思えば、大きな学びを得たと思っています。

もしものときの山岳保険jROについてはこちら。

教訓

  • 到着時間から逆算して行動すべし(写真撮り過ぎ!)
  • 暗くなったらヘッドランプをつけるべし(すぐ取り出せるようなところにしまっておく)
  • ルートを間違ったと気づいたら速やかに引き返すべし
  • 自分で落とした岩に自分が食らうこともある

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