行動食のための栄養価基礎知識。

行動食のための栄養価基礎知識。

行動食の栄養価
長ければ10時間を超えることもある登山では、行動中にこまめに水分とエネルギーを補給する必要があります。山小屋やテント場で食べる食事では調理に時間をかけることができますが、行動食は移動中ではそうはいきません。

何より、行動食はこれからも歩き続けるためのエネルギーを補給するという目的があります。それでは、どのような食品を選ぶべきなのでしょうか。ここでは、食品に含まれる栄養素について説明します。

食品の具体的な栄養価についてはこちら。

栄養成分表示

市販の食品のパッケージには栄養成分表示という表があります。ここに、その食品の栄養価が主に5項目に分けて表示されています。

5項目とは、「熱量(エネルギー)」「たんぱく質」「脂質」「炭水化物(糖質)」「ナトリウム(≒食塩相当量)」です。これらの5項目を確認することで、その食品がどのような栄養成分を含んでいるかが分かります。これら5項目の栄養成分について、説明していきます。

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エネルギー

まずはエネルギーです。エネルギーはkcal(キロカロリー)という単位であらわされます。その名の通り、「その食品がどの程度のエネルギーを含んでいるか」を示しています。

言い方を変えると、「その食品を食べたときにどの程度のエネルギーに変わるか」を示しています。「エネルギーが栄養価?」と思った方、スルドイです。エネルギーは栄養価ではありません。

ここでいうエネルギーとは、各栄養素が体内で消費されたときに生じるエネルギーの合計を表しています。具体的には、たんぱく質、脂質、炭水化物すべてをエネルギーに変えたときの合計値を表しています。

それでは、エネルギーとたんぱく質、脂質、炭水化物との関係はどのようになっているのでしょうか?それぞれを体内で燃焼させたときに生じるエネルギーは以下の通りです。

たんぱく質 1g を体内で燃焼させると ⇒  4 kcal のエネルギーに変わります。
脂質 1g を体内で燃焼させると    ⇒  9 kcal のエネルギーに変わります。
炭水化物 1g を体内で燃焼させると  ⇒  4 kcal のエネルギーに変わります。

つまり、数式で書くと以下のように表されます。

エネルギー = 

( たんぱく質 × 4kcal ) + ( 脂質 × 9kcal ) + ( 炭水化物 × 4kcal )

この計算式に上の写真(じゃがりこ)の栄養価の値をあてはめてみると・・・

エネルギー = 

( 4.1g × 4kcal ) + ( 14.4g × 9kcal ) + ( 38.0g × 4kcal ) = 298kcal

298(kcal)となり、栄養成分表示とぴったり一致します。つまり、エネルギーとは、各栄養素が総合的にどの程度含んでいるか、の目安となります。つまりエネルギー値によって、その食品の総合力が分かります。

たんぱく質

たんぱく質は、筋肉や骨、臓器、血液など身体を作るために必要な栄養素で、人間の身体の約15%はたんぱく質でできています。たんぱく質が不足すると、筋肉や骨、臓器、血液、などを健康な状態に維持することができなくなってしまいます。

たんぱく質は主に肉や魚、卵、豆、乳製品に多く含まれます。

登山では、酷使して疲弊した筋肉を快復させるためにたんぱく質を摂取することが大切です。どちらかと言うと、行動食としてよりも行動後の夕食に摂取すると効果的かもしれません。

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脂質

日常生活においてはあまり歓迎されない脂質ですが、登山においては、脂質は糖質とともに大切なエネルギー源になります。

脂質は1g当たり、9kcalのエネルギーに換算されるので、例えば体重60kgで体脂肪率20%の人は108,000kcalものエネルギーを蓄えていることになります。

そして、体重60kgの人が10kgの荷物を担いで8時間の登山をした場合、3000kca前後のエネルギーを消費します。つまり脂肪だけで計算上は36日分のエネルギーを蓄えていることになります。

スゴイ!と思うかもしれませんが、脂質には、糖質がなければエネルギーに変わらないという特性があります。ですので、体内の糖質が枯渇しないよう、こまめに栄養補給する必要があります。

炭水化物(糖質)

炭水化物とは糖質と食物繊維で構成されます。ここでは、炭水化物=糖質として扱うことにします。登山において最も重要な栄養素は糖質と言われています。

糖質は筋肉や肝臓に蓄えられ、酵素の働きによって1g当たり4kcalのエネルギーに変わります。糖質も脂質同様に体内に蓄えられると良いのですが、脂質とは逆に一定量以上は蓄えておくことができません。

体重60kgの人が多くても約2,000kcalしか蓄えることができず、行動食として摂取しなければおよそ4,5時間で枯渇してしまいます。別の言い方をすると、糖質は体内でエネルギーに変わりやすい特徴があります。

よって、糖質をこまめに摂取することで、糖質自身がエネルギーとなります。それと同時に、脂肪に対して呼び水のような働きをし、脂肪を燃焼させることでさらにエネルギーを生み出すのです。

僕が山によく持参する行動食を以下で詳しくご紹介しています。

まとめ

エネルギー値によって、その食品の総合力が分かります。中でも、行動食として外せない栄養素は糖質です。糖質を多く含む食品をメインとして、脂質を含む食品も織り交ぜて行動食として摂取するのが吉です。そしてその日の行動を終えてからは、たんぱく質を含む食品を摂取するようにしましょう。

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