【ペイントショップ】メリハリと解像性を向上させる画像補正の実演。

【ペイントショップ】メリハリと解像性を向上させる画像補正の実演。

鳳凰三山・加工後

何回か紹介してきましたペイントショップ。僕は普段、画像加工ではニコンのCapture NX-Dとペイントショップを併用していますが、今回はあえてペイントショップだけを用いた加工の手順をご紹介したいと思います。

加工というか厳密には補正です。目で見た景色や印象を忠実に再現するための処理であって、そこには無かったものをねつ造する類いのものではありません。よって処理は控えめです。

処理の概要

今回使用するのは、冬の鳳凰三山の地蔵岳から撮った写真。綺麗な景色ですが、ディテールがボンヤリしていて全体的に暗いですね。これをもう少し明るくメリハリある写真にしていきたいと思います。
鳳凰三山・加工前

今回の処理工程は以下の5つです。

1.フィルライト・明瞭度
2.ローカルトーンマッピング
3.空の明度・彩度補正
4.ハイパスフィルタ
5.クローンブラシ

1.フィルライト・明瞭化

まずはフィルライトと明瞭化です。フィルライトとはシャドー部を明るくし、明瞭化とは局所コントラストを上げる効果があります。詳しい使い方は以前の記事でご紹介してますのでそちらを確認下さい。

「調整」→「明るさとコントラスト」から「フィルライト/明瞭化」を選択し、フィルライトを「10」、明瞭化を「70」にします。雪の白さを際立たせたかったので明瞭度を高めに設定しています。

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フィルライト設定

■「フィルライト・明瞭化」適用後
フィルライト適用後

2.ローカルトーンマッピング

続いてローカルトーンマッピングです。ローカルトーンマッピングとは、明瞭化と似ていて局所的にコントラストを上げる効果があり、明瞭化よりもその効果が強く、HDR的な画像に仕上がります。ローカルトーンマッピングの詳細な使い方や実例はこちら。

フィルライトと明瞭化だけでは少し物足りないと感じたので重ねて処理しましたが、明瞭化だけでも良いかもです。

今回は強度はごく弱めに「1」、ブロックサイズは最大の「50」にしました。強度は1でも十分に効果があります。画像プレビューのチェックを切り替えて効果を確認して下さい。
ローカルトーンマッピング設定

■「フィルライト・明瞭化」「ローカルトーンマッピング」適用後
フィルライト、ローカルトーン適用後

3.空の明度・彩度補正

次に空の明度と彩度を調整します。全体的に薄暗く鮮やかさに乏しいので明るく彩度を上げます。空の明度、彩度を調整する方法は色々ありますが、今回は雲がなく空領域の選択が容易なので、スマート選択ブラシを使用します。

スマート選択ブラシとは、ある領域を選択すると、ペイントショップが自動的に類似の領域も選択してくれる便利機能です。スマート選択ブラシはサイドメニューから選ぶことができます。

スマート選択ブラシ

オプションの「スマートエッジ」にチェックを入れます。これにチェックを入れておかないと自動的に類似領域を選択してくれません。

スマート選択ブラシ

空領域を選択したら、「選択範囲」→「レイヤーに変換」を選び、選択範囲のみのレイヤーを作成します。一部、木の枝が選択されてしまっていますが、影響はないのでそのままにしておきます。
レイヤー

空のみのレイヤーに対し、「調整」→「色相と彩度」→「色相/彩度/明度」を選択します。今回は彩度を「10」、明るさを「15」に設定しました。
彩度、明るさ設定

明度、彩度を調整した空レイヤーを、フィルライト、明瞭化、ローカルトーンマッピングを施したレイヤーに被せます。

■「フィルライト・明瞭化」「ローカルトーンマッピング」「明度・彩度」適用後
彩度、明度

空の明度、彩度の調整方法は、おそらくもっとスマートなやり方があると思います。スマートなやり方じゃなくても調整は可能という例ってことで。

4.ハイパスフィルタ

続いてハイパスフィルタです。明瞭化、ローカルトーンマッピング、明度彩度調整により向上したメリハリの仕上げです。さらに細部の解像性を高めるためにハイパスフィルタを施します。

ハイパスフィルタの詳しい解説はこちら。

元画像の上のレイヤーに画像を複製します。そして、「効果」→「エッジ効果」→「広域」を選択し、半径を「3」に設定します。半径とは強度と考えてよいです。半径を大きくしすぎるとザラついた感じになるので要注意。

エッジが抽出されたグレー画像が表示されます。この状態でレイヤーの設定を「標準」から「オーバーレイ」に変更することで、グレー画像が透過してエッジが強調されます。

このエッジ強調効果がキツすぎる場合は不透明度を調整します。今回は「80」に設定しました。

ハイパスフィルタ設定

■「フィルライト・明瞭化」「ローカルトーンマッピング」「明度・彩度」「ハイパスフィルタ」適用後
ハイパスフィルタまで適用画像

5.クローンブラシ

色調やエッジ補正は以上です。ここからは最後の仕上げということで、「周辺光量落ちの補正」を行います。周辺光量落ちとは、詳しくは割愛しますが、写真の四隅が薄暗くなる現象のことで、今回の写真もよくよく見ると、空の左端が少し暗くなっているのが分かります。

周辺光量落ち

一般的にはこれを補正するためにヴィネットコントロールなる機能が備わっており、ペイントショップにも搭載されていますが、今回はあえてそちらは使わず、クローンブラシを使用します。

ヴィネットコントロールは四隅を自動的に明るくしてくれますが、妙に明るくなりすぎたり明度ムラが発生したりするので、個人的には意外と扱いづらいと感じています。

よって今回はクローンブラシを使用します。クローンブラシとは、画像内の任意のエリアを絵柄を別の場所にコピーする機能です。

今回補正するのは一様な青の領域ですので、クローンブラシが効果を発揮します。クローンブラシはサイドメニューから選択できます。
クローンブラシ

まずコピー元のエリアを右クリックで選択し、次にコピー先のエリアを左クリックします。すると、コピー元のイメージがコピーされます。ブラシのサイズや不透明度などを調整しながらコピーしていきます。
クローンブラシ2

完成

以上、5工程「1.フィルライト・明瞭度」「2.ローカルトーンマッピング」「3.空の明度・彩度補正」「4.ハイパスフィルタ」「5.クローンブラシ」を施した画像のbefore / afterが以下。



いかがでしょうか?メリハリと解像性が向上させることができました。今回使用した機能はどれも難しいものではありません。ペイントショップには他にも様々な便利機能があり、僕もまだまだ勉強中です。

オススメすべき使える機能を習得したらご紹介したいと思います。

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