立山登山。室堂から登る周回コースのルートガイド。

立山登山。室堂から登る周回コースのルートガイド。

立山

登山好きにとって、立山は正直なところ物足りない山というイメージがあるのではないでしょうか。3000m級の山ですが、室堂からの比高さは600m弱で最高峰の大汝山まで2時間半程度。高山病にさえならなければ小学生でも登れる山です。

室堂周辺は整備が行き届いていて観光地になっているので一般客も多数。静かな山行とはほど遠い環境のため敬遠している方もおられるかもしれません。

今回は室堂を出発して剱岳が見える剣御前小舎まで登り、そこから立山連峰を縦走して室堂に戻る周回コースをご紹介したいと思います。室堂平を上から眺める眺望抜群の縦走路で、意外と人が少ないところもポイントです。

難易度が高いかというとそうでもありません。道中、危険な箇所はそれほどありません。室堂から一ノ越経由のピストンルートでは物足りない方々。是非ご参考に^^

登山口・室堂へのアクセス方法

前にご紹介した剣岳と同じ登山口である室堂。アクセス方法は大きく2つ。一つは富山側からアクセスする方法でもう一つは扇沢からです。

富山側からのアクセス

富山側からアクセスする場合、東京からであれば最も楽なのは直通の夜行バスを利用する方法です。ただ、最盛期は人気なので早めの予約を。これを除くと富山駅から室堂直通便のバスが楽です。

確実に使えるアクセス方法はのは富山駅から立山駅まで電車、その後、ケーブルカーとバスを乗り継ぎが必要で立山黒部アルペンルートと呼ばれています。

■各アクセス方法の詳細情報

東京からの直通便   : まいたびのHP

富山駅からの直通バス : 富山地方鉄道のHP

立山駅からのアクセス : 立山黒部アルペンルートのHP

富山駅から室堂へのアクセス
富山駅から室堂へのアクセス

扇沢からのアクセス

もう一つのアクセス方法である扇沢にはバスでのアクセスとなります。東京、大阪からの夜行バスが最も楽ですが、信濃大町からもバスが運行しています。

扇沢からは電気バス、ケーブルカー、ロープウェイ、トロリーバスを乗り継ぐ必要があるのでちと面倒です。

東京や大阪から仮に電車でアクセスするなら富山側からの方がアクセスしやすいと思います。東京からなら新幹線、大阪からならサンダーバードと新幹線の乗り継ぎで富山駅に着きます。

■各アクセス方法の詳細情報

東京、大阪からの夜行バス : アルピコ交通のさわやか信州号のページ

信濃大町からのバス    : アルピコ交通のHP

扇沢からのバス等     : 立山黒部アルペンルートのHP

扇沢から室堂へのアクセス
扇沢から室堂へのアクセス

立山のすぐ東側にある黒部ダムがあります。貯水量2億トンを誇る巨大ダムは一見の価値ありです。扇沢からなら途中で黒部ダムを見ることができるので、あえて扇沢からアクセスするのもあり。もしくは帰りは扇沢側に抜けるとか。

黒部ダム
黒部ダム

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立山周回コースのルート図

今回のコースは室堂を出発し、みくりが池を抜けて雷鳥沢まで下り、剱岳が見える剣御前小舎を経由して真砂岳、大汝山、雄山、そして一ノ越を下って室堂に戻ってくる周回コースです。

ルート図をごらんあれ。ルートのほとんどが稜線を歩きます。ほとんどが稜線という登山コースはなかなかありません。

ストレートに室堂から雄山に登って下りてくるルートに比べると体力的に大変ですが、今回のコースは終始森林限界を超えているので、眺望抜群で道中危険な箇所もあまり無いので、立山を一ノ越側からただピストンで登るだけでは物足りない人にはお勧めです。

ちなみに、立山の最高峰は3003mの雄山ではなく3015mの大汝山です。雄山にだけ登る人が多いですが、それでは立山の最高峰には登っていないことになります。

コースタイム

コースタイムは7時間半なので日帰りで歩けるレベルです。もし時間的余裕があるなら、あえて真砂岳直下の内蔵助山荘での1泊をオススメします。

内蔵助山荘付近ではテントは張れないため、テン泊の場合は雷鳥沢キャンプ場で1泊となります。今回のコースは、道中、剣御前小舎、内蔵助山荘、一ノ越山荘と適度に山小屋があるのも心強いです^^

コースタイム:7:30
室堂 -(0:55)→ 雷鳥沢キャンプ場-(2:00)→ 別山乗越-(1:55)→ 真砂岳 -(1:00)→ 大汝山 -(1:00)→ 一ノ越 -(0:50)→ 室堂

ちなみに、さらに時間と体力に余裕があるなら、剱岳をピストンで登ったあと、剣御前小舎から別山に向かい立山縦走する満腹コースもオススメです。室堂からの剱岳のコースガイドはこちら。

ルート定数

今回の立山周回コースのルート定数は27.4。1泊2日で登るなら、初心者でも登れるレベルかと思います。

立山周回コースのルート定数
立山周回コースのルート定数

危険箇所は少ないルートですが、一番の難所は雄山から一ノ越にかけての下りです。えらく急勾配なので慎重に下りましょう。

危険度を下げるという意味では今回ご紹介したコースの逆回りの方が良いのかもしれません。その場合、雷鳥沢キャンプ場から始めるコンクリの階段が何気にキツいです。

ちなみに、今回のコースと同等の難易度の山は、北沢峠から登る甲斐駒ヶ岳(26.7)や仙丈ヶ岳(27.6)などです。

立山と百名山のグレーディング、ルート定数に関してはこちら。

立山山頂大汝山の月ごとの気温

立山の最高峰、標高3015mの大汝山山頂の月ごとの平均気温、最高気温、最低気温をまとめました。

 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
最高-14.5-13.9-9.3-1.44.68.312.614.59.83.4-3.7-10.4
平均-17.1-16.6-12.9-6.10.45.1910.15.4-1.5-7.4-13.2
最低-21.4-24.1-17.6-11.4-5.40.34.95.82-7.7-11.9-17.4

立山はアクセスよく簡単に登れることから甘く考えがちですが、北アルプスの3000m級の山なので、気候的には厳しいエリアです。

8月の平均気温が10.1度なので曇りなら肌寒いですし、強風なら体感温度が氷点下になる場合もあります。

日本でも屈指の豪雪地帯なので冬場は近づけません。4月以降も雪の大谷と呼ばれる20mほどの雪の壁ができるほどの積雪量です。

3003mの雄山までなら往復で3時間半で簡単に登れそうですが、一ノ越山荘から上は見上げるほどの急坂で積雪期は危険です。

立山は雪の有無によってその難易度が大きく変わる山だと言えます。その意味での登山適期は7月中旬から10月上旬ごろになるかと思います。

※上記の表は、国土交通省が平成24年に作成したデータを元に算出しています。エリアごとの平均標高と平均気温に対し、標高100m上昇するごとに気温が0.6度低下する前提で求めたあくまでも推定値です。

立山周回コースのルートガイド

室堂に到着すると目の前に立山が見えます。向かって右手の一ノ越からピストンで登るのが一般的ですが、今回はみくりが池を抜けて剱岳方面に向かいます。

室堂から見た立山
室堂から見た立山

しばらくは舗装された遊歩道が続きます。10分ほどでみくりが池に到着。風がなければ池に映った逆さ立山が見られます。僕が登ったときは微風があって残念ながらでした。

立山
みくりが池と立山

みくりが池の脇を抜けてそのまま遊歩道を北に向かうと下りになり、下った先が雷鳥沢キャンプ場です。立山連峰に囲まれた広々した平地で気持ちの良いテント泊です。

雷鳥沢キャンプ場
雷鳥沢キャンプ場

雷鳥沢を過ぎると本格的な登山道の登りになります。ここから剱御前小舎に向かいますが、直登ルートでは無く向かって左手の新室堂乗越から稜線を登るルートを歩きます。

迂回する分、時間はかかりますが立山を色んな角度から楽しめるので体力に余裕があるならオススメです。

新室堂乗越からの立山
新室堂乗越からの立山

歩き始めて3時間ほどで剱御前小舎に到着です。ここから北に向かえば剱岳ですが、東に進み立山連峰を縦走します。小屋泊ならここに泊まるのも面白そうです。

剱御前小舎
剱御前小舎

今回のルートの目玉の一つが剱岳の眺めです。剱御前小舎からその先の別山あたりから眺める剱岳はとにかくカッコ良いです。

剱岳
剱岳

別山を過ぎると南に向かい立山連峰を縦走します。真砂岳、富士の折立、大汝山、雄山といくつもピークを越えていきますが、いずれも危険な箇所は無く落ち着いて登れば問題はありません。

別山から1時間ほどで最初のピークの真砂岳に到着です。そこから東側に少し下ったところに内蔵助山荘があります。立山を登る人は多いですが、今回のルートを歩く人はそう多くないので、静かな小屋泊をお望みの方はオススメの山小屋です。

内蔵助山荘
内蔵助山荘

天気が良ければ気持ち良い稜線歩きが続きます。

立山の稜線
立山の稜線

真砂岳から歩くこと1時間で立山の最高峰、3015mの大汝山に到着です。歩いてきた縦走路と剱岳が。

大汝山
大汝山

大汝山から20分ほどで雄山です。雄山までくると急に人が増えて、ある意味、立山らしい風景になります。

雄山
雄山

雄山から先は一ノ越への下りになりますが、ここからが今回のルートで一番危険かもしれません。けっこうな急斜面なのでゆっくり慎重に下りましょう。眼下に見えるのが一ノ越山荘です。本当に眼下です。

一ノ越山荘
一ノ越山荘

一ノ越山荘まで到着すると後は安心。舗装された緩やかな下りを下ると室堂に到着です。お疲れ様でした。

一ノ越からの下り
一ノ越からの下り

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山小屋・テント場情報

雷鳥沢キャンプ場
雷鳥沢キャンプ場

室堂界隈は多数の山小屋があり、温泉も充実しています。今回のルートで宿泊として使うなら、剱御前小舎か内蔵助山荘、テント泊なら雷鳥沢キャンプ場でしょうか。所要時間は7時間半程度なので1日で歩けますが、あえて1泊するのも良いと思います。
山小屋/テント場収容人数テント張風呂営業開始営業終了
立山室堂山荘2004月中旬11月下旬
みくりが池温泉1204月中旬11月下旬
雷鳥荘2704月中旬11月下旬
雷鳥沢ヒュッテ2504月下旬10月中旬
ロッジ立山連峰2007月1日8月31日
雷鳥沢キャンプ場250?4月中旬?11月下旬?
剣御前小舎1204月下旬10月中旬
内蔵助山荘607月上旬10月上旬
一ノ越山荘1504月下旬10月中旬

ご来光目当てなら内蔵助山荘がよいでしょう。真砂岳直下にある小さな山小屋ですが、景色は抜群です。雄山周辺に比べるとこの辺りは人が少ないのも◎です。

みくりが池温泉

みくりが池そばにあるみくりが池温泉は日本で最高所にある温泉です。この辺りは遊歩道エリアなので一般客も多く温泉は混雑しているかもしれませんが、せっかくここまで来たなら一度は日本最高の温泉に浸かっときましょう。

■みくりが池温泉

営業時間: 9時~16時 (※宿泊者は8時から9時以外はいつでも入浴可)
料金:大人700円 子供500円

立山が掲載されている登山地図はこちら。

山と高原地図 剱・立山

山と高原地図 剱・立山

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