加工を前提とするか否かで撮り方を変えるべき理由

加工を前提とするか否かで撮り方を変えるべき理由

色飽和

広い意味での撮影には二つの工程があります。撮影と現像です。現像は加工と呼んだ方が良いかもしれません。今回は、加工を前提とした撮影なのか否かで撮影方法が変わってくるという話。

結論から言うと、加工を前提とした場合は、適正露出よりも少し暗めに撮るのが吉です。それはなぜか?

露出が適正とは?

まずは適正露出とはどういうことか。それは、カメラの露出がゼロを示している状態のことです。ファインダーの下に表示されているあれです。では、カメラとして適正と判断しているのに、なぜあえて暗くする必要があるのでしょうか?

露出に関して基本的な解説はこちら。

その答えがこの写真にあります。この写真は露出をエリア全体に設定して、露出適正で撮ったものです。加工を前提とせず、特別な意図が無ければ、これがセオリーな撮り方と言えます。
空露出オーバー

ですが、空を良く見て下さい。雲のディテールが飛んでいます。シーン全体としては適正露出なのですが、空だけ限定すると、露出オーバーになっています。

ヒストグラムを見ると、右端にへばりついた画素があることが分かります。これはデジタル的に明るさが最大値まで達して飽和していることを示しています。こうなってしまうと、復元することはできません。
露出オーバー2

試しに明るさを-100まで下げたところ、左上の雲が真っ白く階調が無くなっており、ディテールが失われているのがわかります。
色飽和

そもそもの大前提として、被写体に含まれるダイナミックレンジ(真っ黒と真っ白の幅)は、カメラのそれよりも広いので、シャドー部かハイライト部のいずれかを見捨てる(トーンジャンプする)必要があります。

ダイナミックレンジについての解説はこちら。

どこを見捨てるべきかは、何をメインに撮りたいかによります。この場合、全景の池やお堂なので空を見捨てるは間違いではありません。

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加工を前提とした撮り方

ですが、加工を前提とするなら空のディテールも再現できるように撮りたい。ということはつまり、加工を前提とするなら暗く撮るということです。

暗く撮った写真がこちら。空の雲のディテールが保たれているのが分かります。
暗め

当然このままだとメインの被写体が暗すぎるのでシャドー部を明るくします。ニコンCapture NX-Dののカラーコントロールポイントで明るく加工した写真がこちら。
調整後

ヒストグラムを見ると、シャドー部、ハイライト部ともに飽和していないことが分かります。
調整後・ヒストグラム

カラーコントロールポイントの使い方はこちら。

何故、黒つぶれは復元できる?

白飛びを避けるために暗くすると、黒つぶれしたようになります。なぜ、白飛びは復元できないのに、黒つぶれは復元できるのでしょうか?

答えは単純に、黒つぶれした様に見えて実は黒つぶれしていないからです。写真を見る限り黒つぶれしているように見えて実は完全にはつぶれていない場合がほとんどです。

ヒストグラム上で左端にへばりついた画素が無ければつぶれてはいません。人の目の特徴として、暗部の微妙な明暗差の識別が苦手なため、黒つぶれしているように見えるだけなのです。

なかなか肉眼で完全に黒つぶれしているか否かを判断するのは困難です。ですが逆に白飛びは比較的分かりやすいです。

撮った写真のプレビューを見て、黒つぶれしている様に見えても実は階調が生きている場合が多いですが、逆に白飛びしたと思ったら恐らく本当に飛んでます。

まとめ

以上のまとめです。写真を撮るとき、加工前提なのか否かで撮り方が変わるというお話でした。そこを意識することで、失敗写真は減らせると思います。

  • 加工を前提とするなら、少し暗めに撮ってシャドー部を明るく加工するのが良い
  • 白飛びすると復元できない
  • 黒つぶれは意外と復元可能

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