槍ヶ岳に至る5ルートの難易度まとめ

槍ヶ岳に至る5ルートの難易度まとめ

上高地

すべての道は槍ヶ岳に通ずと言わんばかりに、槍ヶ岳に登るには様々なルートがあります。槍ヶ岳に至る道は6本。「上高地ルート」「新穂高温泉ルート」「表銀座」「裏銀座」「槍穂高縦走(大キレット)」「北鎌尾根ルート」です。

今回、バリエーションルートである北鎌尾根ルートを除いた計5ルートについて、その難易度をまとめてみました。なお、難易度とはあくまで体力面であって危険度は考慮しておりませんのでくれぐれもご注意下さい。

なお、今回の内容は以前書いた、おススメ縦走路に関する記事と重なるところもあります。こちらもご参考に。

槍ヶ岳へ至る5ルートとは

道中の歩き方によってルートパターンは無数にありますが、あくまで槍ヶ岳山頂(直下)から伸びている登山道5本を代表的なルートと定義しました。

よって、南東の槍沢から登る上高地ルート、南西の飛騨沢から登る新穂高温泉ルート、東の東鎌尾根から登る表銀座、西の西鎌尾根からの裏銀座、そして南の大キレット経由の槍穂高縦走ルートの5つです。

以上、5ルートをルートごとに色分けして図示してみました。ルートをクリックすると名称が表示されます。こうして見ると、どっから登ってもそれなりに時間がかかる山ですな、槍ヶ岳は。

Google Chrome使っていれば、Google Earthでもルートを確認できます。

上高地ピストンルート

上高地
上高地

南東の槍沢から登るこのルートが、5つのうち最もポピュラーです。一番危険度が低く体力さえあれば(これが重要ですが)安心して登れるルートです。

ですが、上高地からの長いアプローチが案外曲者です。夜行バスであまり寝られなかった状態で4時間ほど続くフラットな道が眠気を誘って辛いです。なので僕はあまりこのルートは好きではありません。

このルートについては以前記事に書きましたのでご参考に。

ルート断面は綺麗な円錐状になります。まさに槍ヶ岳!15km過ぎたあたりから傾斜が急になるので頑張りどころです。危険箇所は得に無いので地道に登るべしです。

上高地ピストンルート

上高地からのアプローチが長いためにコース長さが37.7kmもあります。ルート定数は75。縦走ならまだしも一つの山をピストンで登ってここまで高いルート定数の山は他にはほとんどありません。

スタート地点:上高地
ゴール地点:上高地
コース長さ:37.7km
累積登り標高差:2692m
累積下り標高差:2692m
コースタイム:19時間20分
ルート定数:75
スポンサーリンク

新穂高温泉ルート

新穂高温泉
新穂高温泉

続いて新穂高温泉ルート。こちらは新穂高ロープウェイを起点とするルートです。槍ヶ岳には南西の飛騨沢からのアプローチになります。上高地よりもマイナーですが、上高地よりアプローチが短いため、所要時間やルート定数は低くなっています。また上高地に比べて登山者が少ないので、何より静かな登山が楽しめます。

僕は下山では上高地よりも新穂高温泉に下ることが多いです。
新穂高温泉ピストン

以下のデータの通り、上高地ルートに比べてコース長が短く時間も短くてすみます。ルート定数も64と10近く低いですが楽かと言うと微妙です。歩きやすさ、道中の山小屋の多さ、人の多さという意味で安全なのは間違い無く上高地ルートです。

スタート地点:新穂高温泉
ゴール地点:新穂高温泉
コース長さ:26.7km
累積登り標高差:2401m
累積下り標高差:2401m
コースタイム:17時間
ルート定数:64

表銀座

表銀座登山口・中房温泉
表銀座登山口・中房温泉

続いて、北アルプス縦走路の定番コースの表銀座。槍ヶ岳には東に延びる東鎌尾根からのアプローチになります。今回ご紹介する5ルートの中で一番オススメのルートです。

表銀座に関してはこちらで詳しくご紹介していますのでご参考に。ちなみに、今回紹介するルートは上高地に下山していますが、以下で紹介したルートは新穂高温泉に下っています。

ルート断面図の通り、実は表銀座はストレートに歩くと道中に通過する山頂はありません。燕岳は逃すには惜しすぎるので寄り道しています。北アルプス三大急坂の合戦尾根を一気に登ってからは気持ち良い稜線歩きが続きます。
表銀座

激坂についてはこちらにまとめております。

実は上高地ピストンルートよりもコース長さは短いです。驚き。ただし、コースタイムやルート定数は跳ね上がっています。縦走でなく単独登山でルート定数が91を越える山は無いので、表銀座が歩ければ日本のどの山でも登れる体力は備わっていると判断できます。(スキルはその限りではありませんが)

スタート地点:中房温泉
ゴール地点:上高地
コース長さ:36.9km
累積登り標高差:3231m
累積下り標高差:3153m
コースタイム:25時間10分
ルート定数:91

裏銀座

裏銀座登山口・高瀬ダム
裏銀座登山口・高瀬ダム

表銀座に対なすもう一つの縦走路。それが西の西鎌尾根からアプローチする裏銀座です。表銀座よりも距離が長く表銀座よりも登山者が少ないルートです。

今回ご紹介するのは、ただでさえ大変なルートなのに、道中良く張りして寄り道多数のルートになっています。烏帽子岳、水晶岳、鷲羽岳、三俣蓮華岳、双六岳はスルーしようと思えば可能です。ただ、これら全ての山をスルーする人に問いたい。何しに行ってるの?
裏銀座

各データがえらいことになっています。表銀座より静かで多数の有名な山の山頂を踏めて絶景が続く好ルートにもかかわらず、人に勧めるのに躊躇するのがこの体力的難易度の高さです。ルート定数的には新穂高ピストン2回に匹敵します。

スタート地点:高瀬ダム
ゴール地点:上高地
コース長さ:50.7km
累積登り標高差:4367m
累積下り標高差:4121m
コースタイム:34時間
ルート定数:123
スポンサーリンク

槍穂高縦走(穂高→槍)

槍穂高縦走路・大キレット
槍穂高縦走路・大キレット

最後に槍ヶ岳の南からアプローチする槍穂高縦走です。今回の5ルートは槍ヶ岳を目的地としたルートという観点でご紹介している関係で、穂高→槍のルートを採用していますが、どちらから登るのかは要検討です。

槍穂高縦走。飛車角を一気取りするようななんて贅沢な縦走でしょう。ただし、このルートは北アルプスでも屈指の危険なルートなので十分な体力と安定した天候が不可欠です。

前穂高を皮切りに奥穂高、北穂高を経て最大の難所である大キレットを通過して槍ヶ岳に至ります。
槍穂高縦走

ルート長さや所要時間、ルート定数的には表銀座と同等です。が、このルートの最も要の危険度が以下からは伺い知れませんが、5段階評価中の5です。

スタート地点:上高地
ゴール地点:上高地
コース長さ:33.2km
累積登り標高差:3155m
累積下り標高差:3138m
コースタイム:27時間30分
ルート定数:93

まとめ

ご紹介した5ルートを表でまとめました。どのルートから槍ヶ岳を目指すのか。是非ご参考に。

コース名称スタート地点ゴール地点コースタイムルート全長
(km)
累積登り
標高差(km)
累積下り
標高差(km)
ルート定数
上高地ピストン上高地上高地19時間20分37.72.6922.69275
新穂高温泉
ピストン
新穂高温泉新穂高温泉17時間26.72.4012.40164
表銀座中房温泉上高地25時間10分36.93.2313.15391
裏銀座高瀬ダム上高地34時間50.74.3674.121123
槍穂高縦走上高地上高地27時間30分33.23.1553.13893

山と高原地図 槍ヶ岳・穂高岳 上高地 (山と高原地図 38)

山と高原地図 槍ヶ岳・穂高岳 上高地 (山と高原地図 38)

1,080円(11/16 22:15時点)
発売日: 2019/02/15
Amazonの情報を掲載しています

次に登る百名山を決めるのに最適な本がこちら。アクセスが掲載されていて地図が大きいのが◎。2008年出版なので少し古いですがとても重宝します。よろしければ是非^^

日本百名山地図帳 (2008年版)

日本百名山地図帳 (2008年版)

2,420円(11/17 10:16時点)
発売日: 2008/08/08
Amazonの情報を掲載しています

百名山カテゴリの最新記事